日本でサイクリングを楽しむための交通ルール&マナー完全ガイド
日本は四季折々の美しい景色や歴史的な町並み、海や山の風景など、多彩な自然と文化を自転車で楽しめる国です。都市部から地方まで、それぞれに異なる魅力があります。 一方で、道幅が狭い道路や交通量の多いエリアも存在し、日本特有の交通ルールやマナーが多く、海外のサイクリストにとって必ずしも快適な走行環境とは限りません。この記事では、日本で安全かつ快適にサイクリングを楽しむために知っておくべき基本ルールやマナーを解説します。

車道走行が原則
自転車は道路交通法上「軽車両」に分類され、原則として車道を走ることが義務付けられています。ただし、道幅が狭く交通量が多い道路や工事区間など、車道走行が危険と判断される場合は歩道を走ることが可能です。標識などで歩道走行が認められている場合も同様です。
歩道走行時は徐行し、歩行者を最優先してください。ベルの使用は必要最小限にとどめ、歩行者のすぐ後ろで鳴らすなど驚かせる行為は避けましょう。
また、車道であっても車通りが激しい道路では自転車の通行が禁止されている場合もありますので、標識に注意しながら走りましょう。

日本の道路は「左側通行」が基本
自転車は必ず左側通行が原則です。右側走行(逆走)は非常に危険で、正面衝突や車との接触事故の原因になります。走行位置は車道の左端(路側帯)を保ちます。歩道を走る場合も同じく左側を走行し、歩行者を妨げないように注意しながら進行する必要があります。

信号機の種類と守り方
自転車は信号機に従う義務があります。車道を走る場合は車両用信号に従い、歩道を走行する場合は対面する歩行者用信号に従います。自転車専用信号がある場合は、車両や歩行者とは異なるタイミングで青になる場合があります。
交差点での安全な曲がり方
左折は車道の左端に寄って行い、大型車の巻き込み事故に十分注意してください。特に左折車と並走しないことが重要です。
右折は二段階右折が原則です。交差点を直進し、反対側の停止線で信号が変わるのを待ってから右方向へ進みます。二段階右折の標識がある場合は必ず従い、標識がない場合でも安全のために二段階右折を選ぶのが望ましいでしょう。
ヘルメットの着用は努力義務
ヘルメットの着用は努力義務です。観光地によってはレンタルを行っています。法律で禁止されている行為としては、傘差し運転、運転中のスマートフォンの操作、周囲の音が聞こえない状態でのイヤホン等の使用などがあります。これらは安全性を大きく損ない、罰則の対象にもなります。

駐輪
駐輪は指定の駐輪場を利用しましょう。特に駅の周辺では放置自転車として撤去される場合があります。駐輪するときはロックを忘れずに。日本でも、とくに都市部では自転車の盗難が多いです。
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本記事で紹介した基本ルールとマナーを理解しておけば、安全かつ便利に自転車旅を利用することができます。事前に情報を確認し、日本ならではのサイクリング体験を安心して楽しんでください。


